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KAZAN STORYKAZAN STORY

石見の火山が伝える悠久の歴史

地下へ続く階段を下りていくと、
目の前にそびえ立つ幾本もの巨大な木――。
三瓶山の噴火で地中深くに埋まった縄文時代の木々が、
悠久の時を超え、
当時のままの姿を現しているのです。
火山大国である日本。
人々を脅かす噴火ですが、
石見の国おおだには様々な恩恵をもたらしてくれました。
かつて世界に「ジパング(日本)」の名を
とどろかせた石見銀山の鉱床も
マグマから生まれたのです。
そして火山が育んだ豊かな大地は生活を潤してくれました。
暮らしの根っこに火山の歴史が息づくまち、
石見の国おおだ。
ここには火の国のめぐみと出逢える旅が待っています。

悠久の遺産を生み出した3つのKAZAN

POINT1

縄文の森を残した三瓶火山

大田市の象徴であり、国引き神話に登場する神話の山でもある三瓶山。火山が作った峰は信仰の対象となり、ふもとに流れ下った火山灰は縄文時代の森を残しました。また、火山灰土壌を上手に使った人々の営みにより、たおやかな草原の景観が生まれたのです。

POINT2

大江高山火山

16世紀、石見銀山の銀は国内のみならず、大航海時代の世界に大きな影響を及ぼしました。その歴史的な輝きをもたらした原動力は、大江高山火山の作用が生成した「福石」でした。石見銀山の輝きは、大田市の歴史文化の原点でもあるのです。

POINT3

グリーンタフの火山

大陸の端を裂き、日本海が拡大した日本列島形成の大地殻変動は、激しい火山活動を伴いました。その火山噴出物に特徴的な緑色凝灰岩(グリーンタフ)が大田市に広く分布し、さまざまな鉱物資源と岩石資源、変化に富んだ景観をもたらしました。

Japan Heritage Oda City大田市日本遺産構成文化財

Ⅰ現代によみがえる縄文の森

Ⅱ豊かな暮らしを育んだ三瓶火山

Ⅲ火山が生んだ石見銀山

Ⅳ暮らしを支えた火山の恵み

日本遺産とは
「日本遺産(Japan Heritage)」は、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として文化庁が認定するものです。ストーリーを語るうえで欠かせない魅力あふれる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。